医療法人あだち耳鼻咽喉科

順番受付

補聴器外来

聞こえがわるくなることを難聴といいます。音を伝える部分に問題がある、伝音性難聴、内耳や聞こえの神経に問題がある感音性難聴および両者の合わさった混合性難聴があります。 治療での改善が難しい場合、補聴器を使用した改善に関してもサポートできる体制がございます。

CHECK

こんな経験はありませんか?

思い当たる場合は、専門医に相談してみましょう。

  • テレビの音量が
    大きいと言われる
  • 玄関のチャイムに
    気づかない
  • 居酒屋だと会話が
    聴き取れない
  • 車が近づいている音に
    気づかない
補聴器適合判定医※1と認定補聴器技能者※2の連携により、有効な補聴器を適正に選択して使用できるように対応するのが当院の補聴器外来です。 診療時間は隔週月曜・金曜の10:00〜12:30・14:00〜 18:00で、完全予約制とさせていただいております。詳しい日程は受付にてご確認ください。

※1 厚生労働省が主催する、国立障害者リハビリテーションセンターにて実施される研修会に参加し、聴覚障害者の補聴器適合判定技術を習得した耳鼻咽喉科医師。
※2 公益財団法人テクノエイド協会より認定された、補聴器を購入される方の使用目的、使用環境、希望価格等についてのご相談に応じ、補聴器の適合調整、 補聴効果の確認及び使用指導を適切に行うことのできる、 専門的な知識及び技能を習得した技能者。

難聴の知識

どうして難聴になるの?

「きこえ」の仕組み

耳は、外耳・中耳・内耳からなります。外耳から入った音は、鼓膜に達し、ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨を通して蝸牛に伝達。 蝸牛内部に並んだ有毛細胞が音の刺激を受け、脳に電気信号を送ります。このように、耳の各器官がそれぞれの役割を果たすことで、音を聞き取れるのです。

難聴の種類と原因

難聴になる原因は、加齢や病気、音の環境、薬の副作用など様々。また、原因となる耳の部位によって、難聴の種類や程度が異なります。

伝音難聴

外耳や中耳の損傷や炎症が原因。音量を増すことで聞き取りやすくなるので、補聴器の使用が効果的です。

混合性難聴

伝音難聴・感音難聴の両方の症状が現れます。中耳炎が悪化して内耳が冒された場合をはじめ、いくつかのケースがあります。 ※加齢による聴力の低下はゆっくりなので、ご本人は気づかず周囲の方から指摘されるケースも多いようです。

感音難聴

加齢や大きな音の聞きすぎによる内耳の有毛細胞の機能低下や、内耳・聴神経・脳の中枢などの感音系の障害が原因。 小さな音が聴き取りにくい、大きな音が響く・ひずむ、言葉が不明瞭などの症状が現れます。補聴器を正しく調整して使えば、かなりの効果が期待できます。

聞きにくさでわかる、難聴の程度

症状によって、おおよその難聴の程度を知ることができます。 ※あくまで目安です、耳鼻科医院などで正確な聴力検査を受けられることをおすすめします。

難聴がすすむと、こんなことも…

人は毎日、無意識のうちに耳から多くの情報を得ています。「きこえ」が衰えると次第に話題に疎くなり、会話にも参加しにくくなることも。 また、「きこえ」の刺激が減ることで脳の働きまで鈍り、消極的な性格になる場合もあります。

補聴器を使い始めるタイミング

耳鼻科医などから薦められたら、なるべく早く補聴器をお使いください。 補聴器の使い始めには「慣れ」が必要ですが、早く使い始めれば順応もしやすく効果も早く現れます。

ご家族の方へ

難聴の症状として、音は聞こえるのに言葉が明瞭に聞き取れない、ということが多いようです。 難聴の方と話すには一歩近づいて、なるべくゆっくり話しかけてください。 また、補聴器をご利用の方に、大きな声で話しかけると、音が割れて逆に聞き取りづらいことがあります。

補聴器外来の流れ

検査を行い、治療での改善を目指すべきか、
補聴器での改善を目指すべきかを補聴器適合判定医が診察します。
担当の認定補聴器技能者により主訴・生活環境・希望などを伺いコンサルティングします。
聴力や生活環境によって選定され、調整された補聴器を実際に装用。
補聴器を自宅に持ち帰り、約1〜3か月間お試しを行います。
お試しされた感想を伺い、必要に応じて器種の変更や音質再調整を行います。
補聴器適合判定医が補聴効果を確認します。
お試し後、補聴器を購入するか・見送るかをご選択いただきます。

「きこえ」の公的支援

一般的に補聴器に医療保険は適用されませんが(一部控除されるものもあります)、障害者総合支援法によって、 法律に該当する聴力障害をお持ちの方は、補装具費の支給を初めとする、公的支援を受けられる場合があります。

「障害者総合支援法」による補装具費の支給

補装具費の支給を受けるには、障害者総合支援法に定められた障害程度に該当すると認定される必要があります。 費用については、原則として、補装具の購入に要する費用の額の1割を負担します。 ただし、本人またはご家族のうち市町村民税所得割の最多納税者の納税額が50万円以上の場合は、補装具費支給の対象にはなりません。
※補聴器の種類(名称)、型式、基本構造等により、補聴器の購入に要する費用の額の上限額としての基準額が定められています。

補聴器の種類

補聴器の種類と特長

補聴器メーカー各社からたくさんの種類の補聴器が発売されています。使い方や「きこえ」にあわせて自分にあった補聴器を選ぶことが大切です。 一般に補聴器は形状によって以下の5つに分類されます。現在では耳あな型補聴器が主流です。

耳あな型

耳あなに収まるタイプ。耳あなにスッポリ収まる小型のものから、耳の外にまでくる大型のものまでいくつかのタイプがあります。 耳あなの形状ときこえの程度にあわせてつくるオーダーメイドタイプが一般的です。
耳あな型の詳細
耳あな型の詳細
耳あな型補聴器は全ての部品が一つのケースにまとまっており。耳穴に収まります。耳穴の形と聴力に合わせてオーダーメイドで作製するタ イプが一般的です。

◆長所

  • 大きなタイプの耳あな補聴器もございますが、極小タイプの耳あな補聴器の場合、耳あなの奥まで補聴器が入り、すっぽりと隠れてしまう為、周囲から見て、補聴器を装用していることに気付かれにくい
  • 形状がオーダーメイドであり、シンプルなタイプの為、落下の心配が少ない(例えば補聴器をつけたまま T シャツを着替えようとすると、 他の種類の補聴器だと引っ掛かって落下しやすいが、耳あなタイプの場合、比較的引っ掛かりにくい)
  • 装用が耳穴にはめるだけの1ステップで単純
  • 耳穴部分にマイクが位置する為、耳本来の集音効果(耳介効果)が得られやすい

◆短所

  • 大きさの制約がある
  • 大きなレシーバーやアンプ類を必要とする高度~重度難聴者の場合、必然的に本体サイズが大きくなる。また、場合によっては耳あな型補 聴器では対応できない
  • 部品を搭載するスペースが足りず、通信する為の機械が搭載できない場合が多い
  • 電池のサイズが補聴器サイズに応じて小さくなるため、必然的に電池寿命が短くなる
  • 基本的に、耳穴を完全に塞ぐため、軽度難聴の場合など、閉塞感を感じやすい(閉塞感の対策として、補聴器にベント(通気孔)を空けるか、極小サイズの補聴器にするという方法があるが、それでも難しい場合はRICタイプがお勧めです)
  • レシーバーとマイクの距離が近い為、ハウリングが発生しやすい
  • 充電式補聴器はほとんど存在しない
  • メーカーが新しいテクノロジーを開発した際、まずはRICなどの形状で発売する場合が多く、耳あな型での発売は1〜3年前後遅れる傾向にある(=最新のテクノロジーを享受できない場合がある)

耳かけ型​

耳かけ型​
耳にかけて使用します。操作が簡単で扱いやすいのが特長。汗が入りやすいのが難点ですが、汗に強い機種も出ています。
耳かけ型(BTE)タイプの詳細
耳かけ型(BTE)タイプの詳細
比較的歴史の長い補聴器です。マイク・アンプ・コンピュータ・レシーバーといった機械類が全て一つのケースの中にまとまっており、耳の裏に位置します。レシーバーから出力した音がチューブの中を通って耳穴に挿入した耳栓部分までを空気伝達する仕組みです。見た目がRICタイプと似ていますが、レシーバーの位置が異なります。

◆長所

  • 耳穴型などと比較するとサイズの制約が無い為、ボタン類や通信系の機能が省かれていない場合が多い。
  • 同様の理由で、大きな音を出す機械を搭載することができる為、重度難聴の方でも対応可能。
  • RICタイプと比較すると、チューブが太く本体も大きい場合が多い為、つまみやすく装用しやすい
  • 耳穴型と比較すると、音が出る部分とマイクが離れている為、ハウリングが発生しにくい

◆短所

  • 眼鏡やマスクを着けると不便を感じる場合がある(眼鏡のテンプルと補聴器がカチャカチャぶつかる、マスクの取り外しの際に補聴器が引っかかってしまうなど)
  • (耳あなタイプと比較すると)マイクが耳穴部分に位置しない為、耳本来の集音効果(耳介効果)が得られない。
  • レシーバーから鼓膜までの、チューブを空気伝達する際、音への影響が多少ある。
RIC(RITE)タイプの詳細
RIC(RITE)タイプの詳細
この種類の補聴器は、「RIC(リック)タイプ」と呼ばれています。マイクやアンプなどが搭載された補聴器本体は耳の裏に位置し、そこから電 線でつながったレシーバーという音を出す装置を耳穴に挿入します。見た目がBTEタイプと似ていますが、レシーバーの位置が異なります。比較的新しいタイプの補聴器です。

◆長所

  • 需要が高く、本体サイズの制約も少ない為、近年の傾向としては、メーカーが新しいテクノロジーを開発した際、まず最初にこの形状の補聴器で発売する場合が多い(=最新のテクノロジーを享受できる)
  • 一般的にBTE型より本体(耳の裏に位置する部分)が小さく、本体とレシーバーを繋ぐ電線部分も、BTEで使用されるチューブよりも細い為、目立ちにくい(耳に髪が被さるような髪型であればほとんど気付かれない)形状によっては耳あな型より目立ちません。
  • 電線やレシーバーが細い為、耳や外耳道といった肌に接触する面積や圧力が少なく、また本体も比較的軽い為、物理的には装用している感覚が最も少なく感じる種類(=初めての方でも違和感が少ない)
  • 耳穴に入れる耳栓の種類が豊富で、穴が空いた耳栓や、小さな耳栓を選択可能。それにより、密閉感や閉塞感、こもり感を軽減できる。
  • レシーバーの種類を、音が優しいタイプや大きな音が出せるタイプなど、取り換えることで、軽度~重度まで様々な聴力に対応できる。購入後に聴力に変動があっても、本体はそのままでレシーバーのみの買い替えで対応できる場合がある。
  • 充電式補聴器が存在する(BTEタイプや耳穴タイプの充電式補聴器はまだほとんど発売されていない)

◆短所

  • マスクを着けると不便さを感じる場合がある(マスクの取り外しの際に補聴器が引っかかってしまうなど)
  • 電線が細く、本体も小さい為、指先でつまみにくく、装用を難しく感じる場合がある
  • (耳あなタイプと比較すると)マイクが耳穴部分に位置しない為、耳本来の集音効果(耳介効果)が得られない。

ポケット型

ポケット型
本体をポケットに入れ、イヤホンとコードをつないで使用。操作は比較的簡単で、機種によっては高出力が得られます。コードが邪魔になったり、たまに衣ずれ音が入ることがあります。
ポケット型(箱型)の詳細
ポケット型(箱型)の詳細
音楽プレーヤーやポケットラジオのように、イヤホン部分と「長いコードでつながった本体」という形をした補聴器です。他の種類の補聴器と違い、本体をポケットに入れたり、洋服にクリップで留めたり、首からぶら提げたりといった取り扱いをします。

◆長所

  • 器種によりますが、液晶画面がついていたり、ダイアルやボタンに大きな字が書いてあったりするため、手元で本体が目に見える状態で操作を行うことができる(他の種類の場合は、補聴器が耳に装用されている為、感触で操作を行うことになる。ただし、近年の補聴器はスマートフォンをリモコン替わりにすることができるものが増えており、そういったタイプであればスマートフォンを使用して操作が可能。また、専用リモコンが発売されている器種もあります)
  • 一般的に乾電池を使用する為、電池が長持ちする(通常数か月)
  • 入院中の方など、横になったままで「会話するときだけ装用する」といった運用をしやすい

◆短所

  • 本体とイヤホン部分が分かれており、コードもあるため、家事や運動
  • 仕事をする際邪魔になる
  • マイクが補聴器本体についているものが多く、ポケットの中に入れた際の衣擦れ音や、首から提げた際に身体とぶつかる音がうるさい
  • 一般的なデジタル補聴器のように、装用者に合わせた細かい音質調整ができないものが多い ・他の種類よりも需要が少ない為、大手の補聴器メーカーは開発・製造していない場合がほとんど
  • メーカーが耳かけ型や耳あな型の補聴器を主力としている為、新たに技術開発をされることがほとんどなく、10年以上昔の技術で停滞している場合が多い

メガネ型

メガネ型
メガネのツルの部分に補聴器を内蔵させています。メガネと補聴器を併用できる利点はありますが、レンズと補聴器の両方を調整する必要があります。

特殊補聴器

特殊補聴器
離れた場所に設置したFM送信機から手元の補聴器に音を送る、騒音に強いタイプや、高音域の子音を聴き取りやすいよう周波数を圧縮するものまで、特殊な用途で使う補聴器もあります。

オーダーメイド補聴器とは?

耳のカタチや「きこえ」は、一人ひとり違います。とくに耳あな型補聴器は、耳あなへのフィットが大切。オーダーメイド補聴器は、「きこえ」も「カタチ」もあなたに合わせてつくる、世界で一台の補聴器です。

「補聴器もどき」の集音器にご注意!

近頃、「安くて、すぐよく聞こえる!」などの売り文句が書かれた新聞や折込チラシによる通信販売を見かけます。しかし、一人ひとりの「きこえ」に合わせた調整をしてこそ補聴器は効果を最大限に発揮するもの。補聴器は医療機器なので、アフターケアも視野に慎重にご購入されることをお奨めします。