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みみ、子どもの病気

中耳炎になったらいつからプールに入れる?目安ややってはいけないNG行動を確認

夏になるとプールや海など水遊びに出かける機会が多くなります。

そこで気になるのが、中耳炎になったらプールに入れるのかどうかです。

子どもは風邪や感染症によって中耳炎になりやすいため、治療中のお子さんも多いかと思います。

とくに滲出性中耳炎や慢性中耳炎は、治療が長期化することも多く、途中で治療をやめてしまうと難聴のリスクも伴う厄介な病気です。

長引く中耳炎の治療中に、子どもをプールに入れてもよいのか気になるパパやママは少なくないでしょう。

今回は中耳炎になったらプールに入れるのかを回答するとともに、プールに入るときの注意点もご紹介します。

中耳炎の治療中のお子様を持つパパやママは、ぜひご覧ください。

中耳炎になったらいつからプールに入れる?

中耳炎の種類や症状の程度により、プール利用の可否は異なります。

ここからは、中耳炎の種類ごとにプール利用の可否をみていきましょう。

急性中耳炎

急性中耳炎の場合、発症したての頃は耳痛や発熱の症状をともなうため、病院に診療したとしても1~2週間はプール禁止です。

急性中耳炎とは、咽頭炎の原因となる風邪や感染症の菌やウイルスが耳管から中耳に侵入することで発症します。

急性中耳炎は8歳以下の子どもがなりやすい耳の病気の1つなので、子どもが耳痛を訴えたら耳鼻咽喉科へ受診しましょう。

中耳炎による耳痛や発熱がなくなっても、色の付いた鼻水が出ているときは感染症の菌やウイルスが体内に残っている状態です。

菌やウイルスが体内に残っている状態で、プールに入ると再発や症状悪化のリスクが高まります。

滲出性中耳炎

滲出性中耳炎の場合、基本的にプール利用に問題はありません。

なぜなら、滲出性中耳炎では急性中耳炎と異なり鼓膜の炎症や耳の痛みなどの自覚症状がないからです。

滲出性中耳炎とは副鼻腔炎やアデノイドなど原因で耳管が狭くなり、空気の通り道がなくなることで中耳に捻出液が溜まってしまう病気です。

子どもは、耳管が未発達で狭くなりやすいので幼児期の子どもの25%が一度は滲出性中耳炎を経験するとも言われています。

滲出性中耳炎は一度発症すると完治しにくい病気で、さらに放置してしまうと伝音性難聴の原因にもなるため注意が必要です。

なお、滲出性中耳炎の治療時に捻出液を排出するための鼓膜チューブを留置している場合も耳栓をすれば、プールに入れます。

しかし、鼓膜や耳の中の状態によってはプール禁止を指示される場合もあるので、かかりつけの耳鼻咽喉科の指示にしたがってください。

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慢性中耳炎

慢性中耳炎の場合、プールに入ることはできますが耳栓必須です。

慢性中耳炎は、急性中耳炎を繰り返したり、急性中耳炎の治療が不完全なまま放置したりして、鼓膜に穴が空いてしまう耳の疾患です。

鼓膜に穴が空いているので外耳から中耳にウイルスや菌が侵入しやすく、中耳に慢性的な炎症が生じます。

滲出性中耳炎と同じく、炎症を繰り返していくうちに伝音性難聴が進行することがあるため、耳鼻咽喉科で根気良く治療が必要です。

耳痛や発熱はないため基本的にプール利用は可能です。

ただし、症状の悪化により耳漏が多量に出ることがあるため、耳の状態によってはかかりつけの病院からプール禁止を指示されることもあります。

子どもの中耳炎はプールでうつらない

「子どもの急性中耳炎の症状が落ち着いたからプールを利用させたいけど、他の子にうつさないかしら」

このような心配をされるパパやママもいるかもしれませんが、中耳炎は人にうつる病気ではありません。

発熱や耳痛、耳だれの症状がなければ、プールを利用しても問題ないでしょう。

ただ中耳炎の原因となった風邪など感染症のウイルスは、我が子から他の子にうつる可能性があります。

耳の症状がなくても、咳や鼻水など風邪症状がみられる場合は、プールを見送るなどの対応をした方がよいでしょう。

中耳炎でプールに入るときの注意点

急性中耳炎以外の中耳炎では基本的にプールに入っても問題ないことがわかりました。

しかしながら、中耳炎でプールに入るときには症状を悪化させないため、いくつか注意点がありますので、確認しておきましょう。

潜水しない

潜水すると外耳から中耳に水が流れ込み、菌やウイルスが中耳に侵入するリスクが高まります。

とくに慢性中耳炎や滲出性中耳炎の治療により鼓膜チューブを留置している場合、鼓膜に穴が空いているため外耳から直にプールの水が中耳に流れ込みます。

プールの水に含まれる菌やウイルスが中耳炎をさらに悪化させる可能性があるため、治療中にプールを利用する場合はなるべく潜水しないよう子どもに言い聞かせましょう。

なるべく耳栓を使用する

潜水しないよう子どもに十分言い聞かせても、プール遊びがヒートアップしてしまうと、親の言うことをすっかり忘れて潜水してしまう子どももいるでしょう。

また、プールの底で足を滑らせてしまうなど意図せず潜ってしまうこともあるかもしれません。

中耳炎の治療中はなるべく耳栓をつけてプール遊びをさせましょう。

耳栓をつければ、外耳からのプールの水の侵入を避けられます。

また子どものプール遊びに制限をつけなくて済むので、子どもやパパ・ママのストレス緩和にも繋がるでしょう。

子ども用の耳栓には、スイミング向け、肌が弱い子ども向け、耳の奥まで耳栓を入れるのが苦手な子向けなどさまざまな耳栓が市販されています。

用途や子どもの耳に合わせて購入を検討されてみてはいかがでしょうか。

医療用の耳栓としてイヤーパティ(高研)というものもあります。

あだち耳鼻咽喉科でも取り扱っておりますので、ご相談いただけたらと思います。

プール以外の水遊びはしない

プールの水は、細菌数を一定以下におさえるために塩素系消毒剤を入れたり、ろか・循環させたりしています。

そのため、水が耳から入ったとしても多量の菌が耳管から中耳に流れ込むことはないでしょう。

しかしながら、海や湖に含まれる水には感染症の原因となる菌やウイルスが多量に含まれている可能性があり、耳管に侵入すると中耳炎を悪化させる恐れがあります。

中耳炎を悪化させないためにも、プール以外の水遊びは控えたほうがよいでしょう。

こんな症状のときはNG!中耳炎でプールに入れない

急性中耳炎以外の中耳炎では制限はあるものの、基本的にプールに入れます。

しかしながら、中耳炎の状態や体調によってはプールを控えた方がよいときもあります。

ここからは、プールに入るべきでない症状や状態を見ていましょう。

鼻水が多量に出る

鼻水が多量に出ている場合は、感染症にかかっている可能性があります。

色のついた鼻水の場合、副鼻腔炎にかかっているかもしれません。

このような症状の場合、感染症の菌が中耳に侵入しやすく、中耳炎が悪化する恐れがあります。

中耳炎にかかっていなくても、菌やウイルスが体内にいるサインなので、中耳炎の発症リスクが高い状態です。

耳痛や発熱がなくても、プールの利用は控えたほうがよいでしょう。

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耳痛を訴えている

耳痛を訴えている場合、急性中耳炎にかかっている可能性があります。

そうではなくても耳痛を訴えているのは、なんらかの理由で外耳または中耳が炎症している可能性が高いので、プール利用は控え耳鼻咽喉科を受診しましょう。

耳漏が出ている

プール利用前に耳漏が出ている場合、中耳炎が悪化している恐れがあります。

耳漏とは、耳の穴から出てくる分泌物の総称です。

中耳からの耳漏は、粘り気があり膿が混じることが多いのが特徴です。

これは、細菌やウイルスが中耳に付着しているサインでもあります。

中耳炎の悪化・再発リスクが高いので、耳漏が治まるまでプールは控えた方がよいでしょう。

なぜ?子どもが中耳炎にかかりやすい理由

子どもが楽しみにしているプールの機会を奪ってしまう中耳炎ですが、なぜ子どもは中耳炎になりやすいのでしょうか。

免疫力が低い

子どもは大人に比べて体の免疫力が低いため、風邪や感染症にかかりやすくなっています。

風邪や感染症の原因となる菌やウイルスが喉や鼻から耳へ侵入する機会が多くなるため、中耳炎になりやすいのです。

子どもの免疫力は6歳までには、大人と同じくらいまで高まります。

耳管が短くて太いから

子どもは大人に比べて耳管が短くて太くなっています。

また、大人の耳管は斜めになっており、鼻水や分泌物が内耳に流れ込まない構造です。

しかし、子どもの未発達な耳管は真っすぐになっており、喉や鼻から入り込んだ水や分泌物がダイレクトに中耳に流れ込んでしまいます。

その結果、感染症を引き起こすウイルスや菌が内耳に侵入し中耳炎を発症してしまうのです。

耳管は10歳ごろまでに大人と同じくらい発達するため、小学校高学年になるころには中耳炎の発症も落ち着いてきます。

教えて院長先生!よくある質問Q&A

中耳炎と子どものプール利用について、よくある質問とその回答を院長先生が回答いたします。

プールやお風呂で耳に水が入ったら中耳炎になりますか?

鼓膜に穴が空いていない限りは中耳炎になることはありません。

プールやお風呂に入った水は放置しても問題ないですか?耳鼻咽喉科へいく目安を教えてください。

そのままにしておくと炎症を起こす可能性がありますので、1日おいて水がぬけなければ受診されることをおすすめいたします。

まとめ

子どもは中耳炎になりやすく、何度も繰り返しり患してしまうことも多いため、しっかり治療をしていても慢性中耳炎や滲出性中耳炎になることもあります。

慢性中耳炎や滲出性中耳炎は、長期の治療が必要で子どもは少なからず通院時にストレスをかかえがちです。

そこで夏のプールまで制限されたら、子どものストレスはさらに大きくなることが予想されます。

まとめ
  • 子どもは大人に比べて中耳炎になりやすい
  • 急性中耳炎では1~2週間プールを控える
  • 慢性中耳炎や滲出性中耳炎の治療中でのプール利用は基本的にOK

耳痛や発熱を伴う急性中耳炎では、症状が治まるまで一時的にプールを制限しなければなりません。

しかし、それ以外の中耳炎では様子を見てプールに入っても基本的に問題はありません。

ストレスは耳の症状悪化につながるため、耳鼻咽喉科では耳の状態を確認しながらできる限りプールが利用できるよう対処していくからです。

子どもの耳の治療中にプールの利用可否に迷ったら、かかりつけの耳鼻咽喉科と相談しましょう。

福岡県東区名島にお住まいで、お子さんの耳の病気の治療中でプール利用可否に迷ったら、あだち耳鼻咽喉科へご相談ください。

お子さんの耳の状態を確認し、プールの利用可否を診断させていただきます。

また、耳の病気が悪化しないためのプール利用時の注意点についてもわかりやすくご説明します。

お子さんが耳の治療中にストレス抱え込まずに、楽しい夏を過ごせるよう一緒に考えていきましょう。

ABOUT ME
【執筆・監修】医療法人あだち耳鼻咽喉科 院長 安達一雄
日本耳鼻咽喉科学会 / 専門医・指導医 身体障害者福祉法第15条指定医
補聴器認定医 / 補聴器適合判定医 / 九州大学耳鼻咽喉科 特任助教
国際医療福祉大学非常勤講師