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アレルギー性鼻炎の症状は鼻だけじゃない!つらい症状を抑える治療法と家庭での対策

アレルギー性鼻炎の症状は鼻だけじゃない!つらい症状を抑える治療法と家庭での対策

アレルギー性鼻炎の症状は鼻水や鼻づまりなど、鼻だけではなく、目や肌などにもあらわれることがあります。

これらのつらい症状をほうっておくと、寝不足や集中力の欠如、倦怠感など、普段の生活に影響を与えることも多く、非常にやっかいですよね。

アレルギー性鼻炎は症状をできるだけ抑えて、うまくコントロールすることがポイント。

そのためには市販薬の服用をなんとなく続けるよりも、耳鼻咽喉科で適切な治療を受けるほうが効果的です。

今回はアレルギー性鼻炎の症状や治療法、家庭での対策などについて詳しくみていきましょう。

この記事でわかること
  • アレルギー性鼻炎のさまざまな症状
  • アレルギー性鼻炎と花粉症・風邪との症状の違い
  • アレルギー性鼻炎の症状を抑える治療の方法
  • 家庭でのアレルギー性鼻炎の症状を抑える対策

アレルギー性鼻炎の症状

アレルギー性鼻炎は、鼻だけでなく目や肌などにもさまざまな症状がみられます。

「もしかしてアレルギー性鼻炎かも?」と感じているなら、以下のような症状がないかチェックしてみましょう。

鼻にあらわれる症状

「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」はアレルギー性鼻炎の三大症状です。

とくに以下のような症状が見られる場合、アレルギー性鼻炎の可能性が高いといえるでしょう。

  • 透明でさらさらとした鼻水が出る
  • くしゃみや鼻水が1週間以上続いている
  • くしゃみが連続して出る

また、鼻づまりによって口が開いたままになりやすく、のどの渇きや痛みなどがあらわれることもあります。

他にも鼻の中にかゆみを感じたり、感染が加わって副鼻腔炎を併発したりするケースも少なくありません。

目にあらわれる症状

目のかゆみや充血、異物感などがみられる場合もあります。

肌にあらわれる症状

顔にピリピリとした刺激やかゆみを感じる場合もあります。

アレルギー性鼻炎と花粉症の症状の違い

花粉症は花粉によって生じるアレルギー反応の総称であり、アレルギー性鼻炎はアレルギー反応により生じる鼻炎のことです。

つまり、いわゆる花粉症による鼻症状は季節性アレルギー性鼻炎ということになります。

(通年性)アレルギー性鼻炎の場合はおもにハウスダストなどが原因で、年間を通して症状があらわれます。

アレルギー性鼻炎と風邪の症状の違い

アレルギー性鼻炎は風邪の症状と似ているため、間違ってしまうこともよくあります。

以下の症状の場合は、鼻風邪であることが多いです。

  • 鼻水が黄色っぽい
  • くしゃみは1〜数回出る
  • 症状が比較的短期間で治まる
  • 発熱やのどの痛みがある

これらの症状は、アレルギー性鼻炎とは少し異なります。

しかしながら、実際は見分けがつかないことも少なくなく、使用する薬剤は抗アレルギー剤などが中心となることは同様です。

アレルギー性鼻炎の症状を抑えるには耳鼻咽喉科で治療を

アレルギー性鼻炎は遺伝的な要因も大きく、完治させるのは難しい病気です。

しかし、自分に合った治療方法で、日常生活に支障が少ないよう、コントロールすることはできます。

そのためには、自己判断での市販薬服用よりも、耳鼻咽喉科を受診し、適切な検査と治療を受けるのが近道です。

ここではアレルギー性鼻炎の症状を抑える治療法について、それぞれ解説します。

薬物療法

アレルギー性鼻炎の治療は抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬、ステロイド剤などを使った薬物療法が一般的です。

治療薬は、くしゃみや鼻水が多いタイプか、鼻づまりがひどいタイプか、それらの症状の重さなどから判断して選びます。

一般的に処方される飲み薬として、体内でアレルギーを引き起こす物質の作用を抑える抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬などが挙げられます。

症状が抑えられる一方で、副作用として、眠気や集中力の低下、喉の渇きなどが見られる場合もあるため、副作用が強い場合は主治医の先生に相談しましょう。

この他に、症状改善の効果が高いステロイド点鼻薬もよく処方される薬です。

「ステロイド」と聞くと不安になる方も多いかもしれませんが、ステロイドは粘膜で吸収されるため、正しく使用すれば副作用はほとんどないとされています。

その他にも、さまざまなアレルギー性鼻炎に効果的な薬が開発されており、医師と相談しながら自分に合った薬を見つけることが大切です。

手術療法

薬物療法で効果が出にくい場合、手術による治療法を選択するケースもあります。

鼻の粘膜をレーザーなどの器具や薬を使って焼く手術の方法が一般的で、外来でもおこなうことが可能です。

他にも、鼻の中をしきっている鼻中隔をまっすぐにする方法や下甲介という部分の骨を取り除く方法、鼻水に関する神経を切除する方法などもありますが、これらの方法は基本的にいずれも入院が必要となります。

後者の入院治療の方が効果は高いですが、費用もかかりますので、症状をみながら専門の知識や経験の豊富な医師としっかり相談することが肝心です。

減感作療法(免疫療法)

減感作療法(免疫療法)は、さまざまな治療法のなかで、アレルギー性鼻炎を根本的に治せる可能性がある方法の1つです。

アレルギー性鼻炎の原因となるアレルゲンのエキスを、少しずつ体に入れ、徐々に増やしながら体をアレルゲンに慣らしていきます。

しかし、受ければ必ず治るというわけではなく、患者さんの70%前後に効果があるとされています。

最近はスギ花粉、ダニに対して舌下免疫療法という口からエキスを摂取する方法もあり、効果が認められています。

ただし、副作用としてさまざまなアレルギー反応が現れることもあり、アナフィラキシーショックのような全身性の強い反応があらわれる可能性もあるため、舌下免疫療法に慣れている施設で治療をおこなうことが重要です。

家庭でできるアレルギー性鼻炎の症状を抑える効果的な対策

アレルギー性鼻炎の症状を抑えるには薬の服用だけでなく、家庭での対策も必要です。

もっとも重要なのは、アレルゲンとなりやすいハウスダストやカビ、ダニなどを避け、除去すること。

次に、毎日の生活の中でできる対策をご紹介します。

こまめに掃除をする

ハウスダストやカビ、ダニなどを除去するためには、こまめな掃除が重要です。

また、掃除の際、アレルゲンを吸い込まないよう、できるだけホコリを巻き上げないようにするのもポイントです。

いきなり掃除機をかけると排気でホコリが一気に宙に舞い、症状が出やすくなるため要注意。

あらかじめフローリングワイパーを使って床を拭き、ある程度のホコリを除去しておくといいでしょう。

布製のソファやカーペットなどを避ける

布張りのソファやカーペットなどはホコリを寄せ付けやすく、ダニの温床になりやすいため、アレルギー性鼻炎を持つ家族がいる場合にはできるだけ避けましょう。

また、畳の上にカーペットを敷くこともおすすめできません。

湿気がこもり、掃除しにくくなることでハウスダストがたまってしまい、ダニにとって最適な環境になってしまうためです。

また、カーテンやぬいぐるみも意外とホコリやダニがたまりやすいため、定期的に丸ごと洗濯して天日に干すことをおすすめします。

部屋の湿度・温度を一定に保つ

アレルゲンとなりやすいダニが繁殖しにくい環境(湿度50%以下・室温20〜25℃程度)をキープすることも重要です。

ダニは、高温多湿の環境を好むため、とくに夏場に繁殖しやすいのですが、最近は住宅の気密化によって冬でも繁殖しやすくなっています。

季節を問わず、できるだけ湿度や温度を保つようにしましょう。

寝具は定期的にお手入れする

寝具はダニの繁殖場所になりやすく、ハウスダストもたまりやすいので、とくにお手入れが必要です。

布団はできるだけこまめに天日干しをおこない、表面に掃除機をかけることを心がけましょう。

とはいえ、じつはダニは60℃以上の環境に置かれなければ死滅せず、少しでも残っているとすぐに繁殖してしまうという厄介な存在。

しかし、こまめに布団を天日干しすることで、死滅は難しくても、ダニの繁殖しにくい乾燥した環境となり、掃除機をかけることでエサとなるハウスダストをなくすことができます。

シーツや枕カバーなどのリネン類も週に1度は洗濯するようにしましょう。

防ダニタイプのリネン類を使うこともおすすめです。

規則正しい生活を心がける

アレルギー性鼻炎は、アレルゲンを避ける環境を整えることも大切ですが、規則正しい生活やバランスよよい食事を心がけ、ストレスをためないことも重要です。

また、タバコの煙は鼻の粘膜を傷つけてしまうので、できるだけやめましょう。

最近は鼻うがいも効果的といわれていますが、場合によっては粘膜を刺激してしまうこともあるため、医師と相談しながらおこなうことをおすすめします。

まとめ

大人だけでなく、近年では子どもにも増えているアレルギー性鼻炎。

つらい症状は毎日の生活にも影響し、QOL(生活の質)を落としてしまいます。

アレルギー性鼻炎は自分に合った治療法で症状を抑え、できるだけ日常生活に支障が出ないようにすることが重要です。

まとめ
  • 鼻だけでなく目や肌にも不快な症状があらわれやすい
  • 花粉症は季節性のアレルギー性鼻炎
  • アレルギー性鼻炎は風邪のひき始めと似た症状が多く間違えることもある
  • 治療法は薬物療法が一般的で効果が不十分な場合は手術治療もある
  • 減感作療法をおこなうことで完治する可能性もある
  • 症状を抑えるには家庭での対策も重要

気になる症状があれば、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診し、適切な治療を受けることをおすすめします。

ABOUT ME
【執筆・監修】医療法人あだち耳鼻咽喉科 院長 安達一雄
【執筆・監修】医療法人あだち耳鼻咽喉科 院長 安達一雄
日本耳鼻咽喉科学会 / 専門医・指導医 身体障害者福祉法第15条指定医
補聴器認定医 / 補聴器適合判定医 / 九州大学耳鼻咽喉科 特任助教
国際医療福祉大学非常勤講師
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