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エアコンを付けると鼻水が止まらない!その理由と快適に過ごすための5つの対策

「エアコンを使用するたびに鼻水が止まらない」「エアコンを使用するとくしゃみが止まらない」このような症状で悩む方は少なくないかと思います。

エアコン使用時の鼻水・鼻づまりの原因は、エアコンフィルターや内部の汚れによる可能性があります。

また外気温とエアコン使用時の温度差が大きすぎるのも原因の1つです。

この記事では、エアコン使用時に鼻の調子が悪くのはなぜか、疑われる疾患や鼻水や鼻水を抑えるための対策をご紹介します。

エアコン使用時の鼻の症状にお悩みの方はぜひご覧ください。

エアコンを付けると鼻水が止まらない!その原因とは?

エアコンを付けると鼻水が止まらなくなることがあります。

その原因は、エアコンによる鼻粘膜の乾燥、フィルターに溜まったほこりやチリによるアレルギー反応、室内・室外の温度差により生じる寒暖差アレルギーです。

ここからは、それぞれのメカニズムと症状について詳しく解説します。

エアコンによる乾燥

エアコンを使用すると空気が乾燥するため、鼻の中の粘膜も乾燥してしまいます。

「鼻の中が乾燥するならば鼻水は出ないのでは?」と思われがちですが、それは間違い。

鼻の中の粘膜が適度に潤っていることで、花粉やほこり、ウイルスなどの異物から鼻を守っているからです。

エアコンによる乾燥で鼻水が止まらなくなるメカニズム
  1. 乾燥した空気を吸い込む
  2. 鼻の中が乾燥して粘膜に傷が付く
  3. 空気とともに混入するほこりやチリ、花粉など外部からの刺激に対して敏感になる
  4. 乾燥した鼻粘膜を潤すため、大量の鼻水が分泌
  5. 鼻粘膜が敏感になり少しの刺激でも鼻水が出やすくなる

フィルターの汚れによるアレルギー性鼻炎

エアコンは室内の空気を取り込むときに、室内のほこりやチリも一緒に吸い込むため、エアコンの使用回数が増えれば増えるほどフィルターに汚れが溜まります。

フィルターに汚れが溜まり、ほこりやチリがキャッチできなくなると、エアコンの涼しい風とともにチリやほこりが部屋に拡散してしまうため注意が必要です。

ほこりやチリにはダニの死骸やフン、花粉などアレルギー性鼻炎の引き金となるアレルゲンが多量に含まれているため、汚れたフィルターを使用し続けると、症状が悪化する恐れがあります。

エアコンのフィルター汚れで鼻水が止まらなくなるメカニズム
  1. エアコンを使用するたびにフィルターにほこりや花粉などの汚れが蓄積
  2. 汚れたフィルターに蓄積された花粉やダニ、カビの胞子などのアレルゲンが空気中に拡散
  3. 汚れたフィルターから拡散されたアレルゲンを吸い込む
  4. 乾燥した鼻粘膜を潤すため、大量の鼻水が分泌
  5. アレルゲンが鼻粘膜に付着し鼻水やくしゃみなどのアレルギー性鼻炎の症状が出る
  6. エアコンを使用するたびにアレルギー性鼻炎が悪化し慢性化する

このことからエアコンのフィルター汚れは放置せず、定期的な掃除や交感がいかに重要であることがわかります。

室内と室外の温度差からなる寒暖差アレルギー

エアコンを使用していると室内と室外の温度差が大きくなりがちです。

この急激な温度差が原因で、寒暖差アレルギーが引き起こされることがあります。

寒暖差アレルギーは正確には「血管運動性鼻炎」と呼ばれるものです。

急激な温度変化に身体が対応できず、鼻粘膜または呼吸器官の血管が収縮したり膨張したりすることにより症状があらわれます。

エアコンの使用で鼻水が止まらなくなるメカニズム
  1. 屋外からエアコンの効いた室内へ
  2. 急激な温度変化に身体が耐えられず自律神経が乱れる
  3. 鼻粘膜の血管が急激に収縮または膨張
  4. 鼻粘膜が腫れたり乾燥したりする
  5. 鼻粘膜を潤すため鼻水が多量に分泌される

寒暖差アレルギーは、体感の温度差が7℃以上になると発症しやすくなります。

症状を緩和させるためには、室内と室外の温度差をできる限り小さくする対策が必要です。

エアコンによる鼻水を防ぐ6つの対策

エアコンを付けると鼻水が止まらなくなる理由は3つあることがわかりました。

それぞれの原因に合った対策をしていくことで鼻水の症状を和らげることができるでしょう。

ここからは、エアコンによる鼻水を防ぐ6つの対策をそれぞれご紹介します。

エアコンの温度設定に気を付ける

エアコンによる鼻水を防ぐため、温度設定に気を付けましょう。

エアコンを使用した室内と外気温の差が大きすぎると、寒暖差アレルギーを発症しやすくなり鼻水が止まらなくなるためです。

できる限り外気温と室内温度の差が少ない温度設定にしましょう。

ただし、猛暑が続く夏の場合、熱中症予防のため室温と外気温の差がどうしても大きくなりがちです。

そのときは大きな血管が通る首回りにタオルを巻いたり、靴下を履いたりして寒暖差による急激な血管の収縮・膨張を防ぎましょう。

エアコンフィルターの掃除

エアコンによる鼻水を防ぐため、定期的にエアコンフィルターの掃除をしましょう。

エアコンフィルターは汚れやすく、放置してしまうとエアコンを付けるたびにアレルゲンが拡散し、花粉症やアレルギー性鼻炎の症状が悪化してしまうためです。

また後ほど詳しく解説しますが、フィルターに付いたほこりは、カビの栄養分源になりカビの大量発生の原因にもなります。

エアコンフィルターの掃除方法
  1. 窓を開けて部屋の換気をよくする
  2. エアコンの運転を停止し電源プラグを抜く
  3. エアコンの前面パネルを上げて掃除機でほこりを取る
  4. フィルターを掃除して水洗い
  5. フィルターを陰干しで乾燥させてエアコンに取り付ける

フィルターの汚れがひどい場合は、台所の中性洗剤で洗いましょう。

中性洗剤で擦り洗いしたら、水でしっかりと流すのを忘れないようにします。

フィルター掃除は2週間に1回を目途に定期的に行いましょう。

またエアコンを使用し続けると、エアコン内部にもほこりやチリが溜まります。

エアコン内部の掃除は、素人ではできないので専門業者を呼び年に1回は掃除を依頼しましょう。

エアコン使用後は送風運転にする

エアコンによる鼻水を防ぐため、使用後は電源を切らずに送風運転にしましょう。

エアコン使用後にすぐ電源を切ってしまうと、結露がエアコン内に付着しカビ発生の原因となるためです。

エアコン内部にカビが発生すると、エアコンを使用するたびにアレルゲンであるカビの胞子が部屋に拡散し、鼻粘膜を刺激してしまいます。

エアコン使用後、1~2時間程度送風運転をすることで、エアコン内部の結露が乾燥し、カビの発生を抑えられます。

空気清浄機の使用

エアコンによる鼻水を防ぐため、空気清浄機を併用しましょう。

空気清浄機を使用することにより、鼻粘膜を刺激するほこりやチリ、花粉等を吸い込んで除去してくれるためです。

またエアコンを使用すると空気が乾燥するため、加湿器を使用するのもおすすめです。

適度な湿度を保つことで、鼻粘膜の乾燥を防ぎアレルゲンなどの刺激による鼻水を抑えることができます。

室内の掃除機かけ・雑巾がけをする

エアコンによる鼻水が止まらないときは、室内の掃除機かけや雑巾がけをしましょう。

エアコンフィルターやエアコン本体を掃除しても、ほこりやチリ、花粉が床にあると、エアコンを使用することでこれらが空気中に拡散してしまうためです。

床の掃除をするときは、雑巾がけをしてから掃除機をかけるようにしましょう。

掃除機を先にしてしまうと、床のほこりやチリが舞い上がり、雑巾がけが終わった後に落ちてしまいます。

エアコンによる鼻水が止まらないときの対処法

エアコンによる鼻水が止まらないときは、鼻粘膜を潤すためのセルフケアが効果的です。

それでも鼻水が止まらない、悪化する場合はもしかすると別の病気が隠れている可能性があります。

鼻水が止まらないときのセルフケア

エアコンを使用したときに鼻水が止まらないときは、加湿器などを併用して室内の湿度を保つようにしましょう。

エアコンにより鼻粘膜が乾燥してしまうと、ほこりやチリ、花粉などが刺激となり鼻水の分泌を促してしまうためです。

鼻粘膜が適度に潤うことで、空気中にほこりやチリ、花粉などの刺激を抑えることができます。

また温かい蒸しタオルなどで鼻を温めることで、血流が改善し鼻水が軽減されます。

耳鼻咽喉科への受診

エアコンによる鼻水が止まらないときの対処法を試しても、鼻水が止まらない場合、アレルギーや乾燥、温度差が原因でないかもしれません。

副鼻腔炎や鼻中隔湾曲症など別の病気が隠れている可能性があるためです。

エアコン使用時はもちろんのこと、使用していないときも鼻水が止まらない場合は、早めに最寄りの耳鼻咽喉科へ受診しましょう。

エアコンによる鼻水が止まらないときによくある質問とその回答

エアコンによる鼻水が止まらないときによくある質問とその回答を院長先生にお答えいただきました。

エアコンフィルターをこまめに掃除していても、鼻づまりや鼻水の症状が収まらないときは、どのような対策をすればよいでしょうか?

保存的な方法のみでは限界がありますので、耳鼻科的な処置や投薬を受けることをおすすめします。

エアコンによる鼻の症状を抑えるため、温度設定で気を付けるべきことはありますか?

あまり低温にしすぎない方が望ましいです。暑い屋外と低温の環境を移動することで、寒暖差アレルギー症状を誘発する可能性があります。

まとめ

エアコンを付けると鼻水や鼻づまりなどの症状が出る場合、まずはフィルターに汚れが溜まっていないか確認しましょう。

花粉症やアレルギー性鼻炎の既往歴がある方は、エアコンフィルターに溜まったほこりやチリ、花粉によって鼻症状が悪化してしまうためです。

夏はエアコンを使う機会が増えるため、2週間に1回はエアコンフィルターの掃除をしましょう。

まとめ
  • エアコンを使用すると鼻粘膜が乾燥し傷つくため少しの刺激でもくしゃみ・鼻水が出る
  • 外気温とエアコン使用時の室内温度に差があると寒暖差により鼻の症状が出る
  • エアコン内部のカビを防ぐには使用後の送風運転が効果的/li>

またエアコン内部は結露ができやすく、カビが繁殖しやすくなります。

カビが繁殖するとエアコンを使用するたびに胞子が空気中に拡散されるため、送風運転など結露を出さないための対策をしましょう。

エアコンフィルターの掃除や温度設定に気を付けても鼻の症状が収まらないときは、最寄りの耳鼻咽喉科へ行くのがおすすめです。

福岡県東区名島にお住まいで、エアコン使用時の鼻症状にお悩みの方は、あだち耳鼻咽喉科へお越しください。

エアコン使用時の鼻症状の原因を検査するのはもちろんのこと、鼻症状を緩和するための生活習慣の指導や薬の処方を行います。

鼻の疾患は早期発見・早期治療で、治療期間も短くなります。「これくらいで耳鼻咽喉科へ受診してもよいのかしら」と悩んでいる方はまず耳鼻咽喉科へ受診してみてはいかがでしょうか。

ABOUT ME
【執筆・監修】医療法人あだち耳鼻咽喉科 院長 安達一雄
日本耳鼻咽喉科学会 / 専門医・指導医 身体障害者福祉法第15条指定医
補聴器認定医 / 補聴器適合判定医 / 九州大学耳鼻咽喉科 特任助教
国際医療福祉大学非常勤講師