「エアコンを使用するたびに鼻水が止まらない」「エアコンを使用するとくしゃみが止まらない」このような症状で悩む方は少なくないかと思います。
エアコン使用時の鼻水・鼻づまりの原因は、エアコンフィルターや内部の汚れによる可能性があります。
また外気温とエアコン使用時の温度差が大きすぎるのも原因の1つです。
この記事では、エアコン使用時に鼻の調子が悪くのはなぜか、疑われる疾患や鼻水や鼻水を抑えるための対策をご紹介します。
エアコン使用時の鼻の症状にお悩みの方はぜひご覧ください。
目次
エアコンを付けると鼻水が止まらない!その原因とは?
エアコンを付けると鼻水が止まらなくなることがあります。
その原因は、エアコンによる鼻粘膜の乾燥、フィルターに溜まったほこりやチリによるアレルギー反応、室内・室外の温度差により生じる寒暖差アレルギーです。
ここからは、それぞれのメカニズムと症状について詳しく解説します。
原因1│エアコンによる空気の乾燥
エアコンを使用すると空気が乾燥するため、鼻の中の粘膜も乾燥してしまいます。
「乾燥するなら鼻水は出ないのでは?」と思われがちですが、実は逆。
鼻の粘膜は、潤っていることで異物から体を守る役割を果たしています。
空気が乾いて粘膜の潤いが失われると、防御機能が弱まり、ちょっとした刺激にも敏感に反応するようになります。
- エアコンの乾いた空気を吸い込む
- 鼻の粘膜が乾燥してバリア機能が低下
- 空気中のほこりや花粉などの刺激に敏感になる
- 粘膜を守ろうとして鼻水が大量に分泌される
- 少しの刺激でも鼻水が出やすい状態に
その結果、異物を洗い流そうとして鼻水がたくさん分泌されることがあるのです。
原因2│エアコンフィルターの汚れ
エアコンは室内の空気を吸い込んで循環させるため、その際に室内に舞っているホコリやチリも一緒に取り込んでしまいます。
そのためエアコンを使う回数が多くなるほど、フィルターには汚れがどんどん蓄積されていってしまうのです。
フィルターに汚れが溜まると、本来であればキャッチされるはずのホコリやチリを十分に除去できなくなり、それらがエアコンの風に乗って室内に拡散してしまいます。
ホコリやチリの中には、ダニの死骸やフン、花粉、カビの胞子など、アレルギー性鼻炎の原因となる「アレルゲン」が多く含まれています。
そのため、汚れたフィルターのままエアコンを使い続けると、鼻水やくしゃみなどの症状が悪化するおそれがあります。
- エアコンを使用するたびにフィルターにほこりや花粉などの汚れが蓄積
- 汚れたフィルターに蓄積された花粉やダニ、カビの胞子などのアレルゲンが空気中に拡散
- 汚れたフィルターから拡散されたアレルゲンを吸い込む
- 乾燥した鼻粘膜を潤すため、大量の鼻水が分泌
- アレルゲンが鼻粘膜に付着し鼻水やくしゃみなどのアレルギー性鼻炎の症状が出る
- エアコンを使用するたびにアレルギー性鼻炎が悪化し慢性化する
このことからエアコンのフィルター汚れは放置せず、定期的な掃除や交換がいかに重要であることがわかるでしょう。
また、フィルター掃除だけでなくエアコン内部のカビやホコリの蓄積もアレルギー悪化の一因とされています。
原因3│室内と室外の温度差による寒暖差アレルギー
エアコンを使用していると、室内と室外の温度差が大きくなりがちです。
この急激な温度差によって、いわゆる「寒暖差アレルギー」と呼ばれる症状が起こることがあります。
寒暖差アレルギーは、医学的には「血管運動性鼻炎」とも呼ばれ、アレルゲンが原因ではなく、温度差による自律神経の乱れから生じます。
急激な温度変化に身体が対応できず鼻粘膜や呼吸器官の血管が収縮・拡張すると、透明でサラサラした鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状があらわれます。
- 屋外からエアコンの効いた室内へ
- 急激な温度変化に身体が耐えられず自律神経が乱れる
- 鼻粘膜の血管が急激に収縮または膨張
- 鼻粘膜が腫れたり乾燥したりする
- 鼻粘膜を潤すため鼻水が多量に分泌される
発熱や強いだるさ、目のかゆみなどの症状が少ないのが、風邪や花粉症との違いです。
寒暖差アレルギーは、体感の温度差が7℃以上になると発症しやすくなるといわれています。
症状を和らげるには、エアコンの設定温度を極端に下げすぎず、外気温との差をできるだけ小さくする、カーディガンやマスクなどで体温調節をする、といった工夫が有効です。
エアコン使用時の鼻水を防ぐ6つの対策
エアコンを使用すると鼻粘膜の感想や寒暖差によって鼻水や鼻づまりが生じることがあります。
ここからは、エアコン使用時の鼻水を抑える対策をご紹介します。
対策1│温度設定に気を付ける
エアコンを使う際は、室内の温度設定に注意することが大切です。
室内と外気の温度差が大きくなりすぎると、「寒暖差アレルギー」が起こりやすくなり、鼻水といった不快な症状につながります。
そのため、できるだけ室温と外気温の差が小さくなるよう意識した温度設定をしましょう。
ただし、猛暑が続く夏場は熱中症予防のためやむを得ず室温と外気温の差が大きくなる場合もあります。
そんな時は、首にタオルを巻いたり、靴下を履いたりして、大きな血管が通る部分を温めるのが効果的です。
これにより、寒暖差による急激な血管の変化や自律神経の乱れを和らげ、鼻水対策に役立ちます。
対策2│エアコンフィルターの掃除
エアコン使用時に鼻水を防ぐには、定期的なエアコンフィルターの掃除が重要です。
エアコンのフィルターはほこりやカビ、花粉などのアレルゲンが溜まりやすくなっています。
そのまま放置していると、エアコンを使うたびにこれらのアレルゲンが部屋中に拡散し、花粉症やアレルギー性鼻炎などの症状が悪化する原因になるためです。
さらに、フィルターに付着したほこりはカビの栄養分となり、カビの発生や繁殖につながります。
- 除を始める前に、必ずエアコンの運転を停止し、電源プラグを抜く
- 部屋の窓を開けて換気を良くする
- 前面パネルを開けてフィルターを取り外し、掃除機で表面のほこりを丁寧に吸い取る
- フィルターを水洗いし、汚れがひどい場合は台所用の中性洗剤を使ってやさしく洗う。洗剤を使った後は、必ず水でよくすすぐ
- フィルターを陰干しで乾燥させてエアコンに取り付ける
- 洗ったフィルターは陰干しでしっかり乾燥させてからエアコンに取り付ける
フィルター掃除は2週間に1回を目安に、定期的に行うことがおすすめです。
また、エアコンを使い続けると内部にもほこりやチリがたまり、カビが増える場合があります。
内部の掃除は素人では難しいため、年に1回程度は専門業者に依頼すると安心です。
対策3│エアコン使用後は送風運転にする
エアコンによる鼻水を防ぐためには、使用後すぐに電源を切らず、送風運転に切り替えることが効果的です。
冷房運転後、すぐにエアコンを停止すると、内部に結露が残りやすくなります。
結露がエアコン内部にカビを発生させる原因となり、カビの胞子がエアコンの送風によって部屋中に広がってしまいます。
カビの胞子はアレルゲンとなり、鼻粘膜を刺激して鼻水やアレルギー反応を引き起こすことがあるため注意が必要です。
エアコン使用後に1~2時間ほど送風運転を行うと、内部に残った結露を効果的に乾燥させ、カビの発生を抑えることができます。
最近のエアコンには「内部クリーン」や「内部乾燥」といった自動乾燥機能が搭載されている機種も多く、これらの機能を利用するのもおすすめです。
対策4│空気清浄機の使用
エアコンによる鼻水を防ぐためには、空気清浄機を併用するのがおすすめです。
空気清浄機は、鼻粘膜を刺激するほこりやチリ、花粉などのアレルゲンを吸い込み、部屋の空気をきれいにしてくれます。
特にHEPAフィルター搭載の空気清浄機は、微細な粒子も効率よく除去できるため、アレルギー症状の予防に効果的です。
空気清浄機を効果的に使うためには、部屋の中央やエアコンの下など、空気の流れが良い場所に設置しましょう。
また、エアコンと同じく定期的なフィルター交換と掃除も忘れずに行うことが大切です。
さらに、エアコンを使用すると室内の空気が乾燥しがちなので、加湿器の併用もおすすめです。
適度な湿度(目安は40~60%)を保つことで、鼻粘膜の乾燥を防ぎ、アレルゲンなどの刺激から鼻水を守ることができます。
対策5│室内の掃除機かけ・雑巾がけをする
エアコンを使用して鼻水が止まらないときは、室内の掃除機かけや雑巾がけを行いましょう。
エアコンフィルターや本体をきれいにしても、床や家具にほこりやチリ、花粉が残っていると、エアコンの風や空気の流れによってこれらが室内に舞い上がり、鼻粘膜を刺激してしまうことがあるためです。
床掃除の際は、まず掃除機で大まかなほこりやゴミを取り除き、その後、雑巾がけ(水拭き)をするのがおすすめです。
この順番で行うことで、細かなハウスダストまでしっかり除去できます。
対策6│鼻うがい・セルフケアも効果的
市販の食塩水や専用の鼻うがい液を使い、鼻腔内の花粉・ハウスダスト・アレルゲンなどを洗い流すと鼻水や刺激の軽減が期待できます。
また加湿器を併用して室内の湿度を保つのも効果的です。
エアコンの使用によって空気が乾燥すると、鼻の粘膜も乾きやすくなり、ホコリやチリ、花粉などの刺激に敏感になります。
室内の湿度は40~60%程度が理想的とされているため、湿度計などでチェックしながら調整するとよいでしょう。
鼻の粘膜が適度に潤っていると、こうした刺激をブロックしやすくなり、鼻水の分泌を抑えられます。
また蒸しタオルでやさしく鼻や顔を温めると血流が良くなり、鼻水を抑えることができます。
エアコン使用時の鼻水対策をしても改善しないとき
エアコンによる鼻水が止まらないときの対処法を試しても、鼻水が止まらない場合、アレルギーや乾燥、温度差が原因でないかもしれません。
副鼻腔炎や鼻中隔湾曲症など別の病気が隠れている可能性があるためです。
エアコン使用時はもちろんのこと、使用していないときも鼻水が止まらない場合は、早めに最寄りの耳鼻咽喉科へ受診しましょう。
エアコンによる鼻水が止まらないときによくある質問とその回答
エアコンによる鼻水が止まらないときによくある質問とその回答を院長先生にお答えいただきました。
エアコンフィルターをこまめに掃除していても、鼻づまりや鼻水の症状が収まらないときは、どのような対策をすればよいでしょうか?
保存的な方法のみでは限界がありますので、耳鼻科的な処置や投薬を受けることをおすすめします。
エアコンによる鼻の症状を抑えるため、温度設定で気を付けるべきことはありますか?
あまり低温にしすぎない方が望ましいです。暑い屋外と低温の環境を移動することで、寒暖差アレルギー症状を誘発する可能性があります。
まとめ
エアコンを付けると鼻水や鼻づまりなどの症状が出る場合、まずはフィルターに汚れが溜まっていないか確認しましょう。
花粉症やアレルギー性鼻炎の既往歴がある方は、エアコンフィルターに溜まったほこりやチリ、花粉によって鼻症状が悪化してしまうためです。
夏はエアコンを使う機会が増えるため、2週間に1回はエアコンフィルターの掃除をしましょう。
- エアコンを使用すると鼻粘膜が乾燥し傷つくため少しの刺激でもくしゃみ・鼻水が出る
- 外気温とエアコン使用時の室内温度に差があると寒暖差により鼻の症状が出る
- エアコン内部のカビを防ぐには使用後の送風運転が効果的/li>
またエアコン内部は結露ができやすく、カビが繁殖しやすくなります。
カビが繁殖するとエアコンを使用するたびに胞子が空気中に拡散されるため、送風運転など結露を出さないための対策をしましょう。
エアコンフィルターの掃除や温度設定に気を付けても鼻の症状が収まらないときは、最寄りの耳鼻咽喉科へ行くのがおすすめです。
福岡県東区名島にお住まいで、エアコン使用時の鼻症状にお悩みの方は、あだち耳鼻咽喉科へお越しください。
エアコン使用時の鼻症状の原因を検査するのはもちろんのこと、鼻症状を緩和するための生活習慣の指導や薬の処方を行います。
鼻の疾患は早期発見・早期治療で、治療期間も短くなります。「これくらいで耳鼻咽喉科へ受診してもよいのかしら」と悩んでいる方はまず耳鼻咽喉科へ受診してみてはいかがでしょうか。













