医療法人あだち耳鼻咽喉科

順番受付

院長コラム

冬の乾燥は風邪やインフルエンザを招く!加湿器だけじゃない、かしこく湿度をアップさせる方法

風邪やインフルエンザが流行する季節、感染を予防するためには手洗いやうがいが一般的ですが、最近では湿度の管理が重要だとよく耳にしますよね。

それではいったいどの程度の湿度を保つべきなのでしょうか? 今回は加湿をテーマに、効果的な乾燥対策について解説しましょう。

ホントは怖い、冬の乾燥

そもそもなぜ乾燥は風邪やインフルエンザといった感染症を招きやすいのでしょうか?

その原因はおもに次の2点が挙げられます。

1.乾燥は鼻や喉の粘膜のはたらきを悪くするから

まず挙げられる原因は、乾燥により鼻や喉の粘膜のはたらきを悪化させてしまうことです。

鼻や喉を覆う粘膜や、粘膜に生えるせん毛が乾燥してしまうと、ウイルスや細菌、異物が体内に入り込みやすくなってしまいます。

本来粘膜はウイルスや細菌、異物をキャッチすると体外に追い出そうと働きます。

しかし乾燥により粘膜やせん毛のはたらきが悪くなると、それらをなかなか体外へ追い出すことができません。

その結果鼻や喉に炎症が起こりやすくなり、ウイルスや細菌を防ぐ力も落ちて、風邪やインフルエンザといった感染症にかかりやすくなってしまいます。

2.乾燥でウイルスは拡散するから

もう1つの原因は乾燥によるウイルスの拡散です。

空気中の水分が十分にある状態では、咳やくしゃみなどで飛んだウイルスを含む飛沫は、水分とともにすぐに地面に落ちてしまいます。

しかし湿度が40%以下になると、地面への落ちる速さはゆるやかになり、空気中を長い時間漂うことに。

 

空気が乾燥した状態ではウイルスも乾燥しフワフワと浮遊しやすいため、あちこちへ拡散してしまいます。

その結果空気中のウイルスを吸い込みやすく、風邪などの感染症にかかりやすくなってしまう、というわけです。

ウイルス対策には部屋の湿度は50〜60%に保つのが効果的です。

 

ちなみに風邪を引いた人の1回の咳には約10万、くしゃみには100〜200万の飛沫が含まれるんだとか!

風邪を引かないように予防することも重要ですが、風邪を引いてしまった場合にはそれらを撒き散らさないよう、マスク着用などを心がけたいですね。

乾燥をシャットアウト!効果的な加湿対策

つづいて乾燥を防ぐ、効果的な加湿対策について解説しましょう。

加湿器

今や加湿器での湿度管理はすっかり一般的になりました。

部屋全体を一気に加湿できるため便利ですよね。

寝室にも設置しておけば乾燥しやすい睡眠中も安心です。

加湿器は使い方に注意を

便利な加湿器ですが、使い方を誤ると思わぬトラブルを招くこともあります。

加湿のしすぎは窓の結露を招いたり、カビやダニの原因となったりすることも。

湿度は50〜60%を目安にし、適切に管理しましょう。

 

加湿器は窓の側に置いておくと結露しやすいので、窓からは離れた場所に置くのがおすすめです。

また内部の掃除を怠るとカビや雑菌の温床となり、『加湿器病』と呼ばれるアレルギー性の病気になることもあります。

 

加湿器は運転しっぱなしにするのではなくときおり掃除をしたり、適切な湿度かどうかこまめに確認したりすることも非常に重要です。

マスク

加湿器がなくてもすぐできる簡単な加湿方法がマスクの着用です。

 

マスクを着用すると自分で吐いた息でマスク内の湿度がアップし、その空気を吸い込むことで鼻や喉を保湿し粘膜を保護することができます。

 

マスクを着用しておけば部屋全体を加湿する必要もないため、手軽でおすすめな方法です。

とくに乾燥しやすい睡眠中は濡れマスクを

寝ている間は唾液を飲み込む運動(嚥下運動)がおこなわれにくくなるため、粘膜を覆っている粘液が分泌されにくく、起きている間よりも乾燥しやすい状態です。

 

そのためとくに睡眠中は乾燥に注意する必要があるため、寝るときにマスクを着用するとよいでしょう。

とくに『濡れマスク』なら普通のマスクよりも高い保湿効果を感じられます。

市販の濡れマスクでもOKですが、じつは作るのは簡単でコスパもよくおすすめ。

  1. 不織布のマスクを2枚重ねにする
  2. 真ん中に濡らして軽く絞ったコットンやガーゼを挟む

寝るときに濡れマスクを着用する際は口だけを覆い、鼻は出しておくと寝苦しくありません。

ユーカリなどのエッセンシャルオイルを少し垂らすと呼吸がしやすくなるので、鼻づまりが気になる際などに試してみるとよいでしょう。

その他の方法

加湿器やマスク以外にも、次のようにさまざまな加湿の方法があります。

状況に応じて適切な方法を選んでくださいね。

洗濯物の部屋干し

冬は天気が悪い日も多く、部屋干しする機会も少なくないですよね。

見た目は少し悪いですが加湿の効果は高いため、リビングや寝室に洗濯物を干しておくとよいでしょう。

 

しかしカーテンレールに干す方法は窓が結露しやすくなったり、カーテンにカビが生えたりする原因となるためNGです。

部屋の中心にある鴨居に下げたり、室内用の洗濯物干しアイテムを使ったりする方法をおすすめします。

 

また干す洗濯物がなければ、タオルを濡らして軽く絞り干しておくとよいでしょう。

コップに水を入れて置いておく

デスクワークの方におすすめなのが、コップに水を入れて置いておく方法です。

 

部屋全体の湿度を上げるるほどの加湿力はありませんが、デスク周辺だけならコップの水でもうるおいアップ

さらに水よりもお湯を入れると水蒸気の力で、加湿効果も高まります。

 

アロマオイルやエッセンシャルオイルをお湯に数滴入れるとディフューザーの役目も果たし、空間に香りが広がります。

霧吹きでスプレーする

霧吹きを使って空間にスプレーするのも効果的です。

エッセンシャルオイルを使ったルームスプレーを使うと香りもよく、リフレッシュ効果も感じられますね。

しかしあまり広い空間では効果が感じられにくいことや、スプレーしすぎると床が濡れてしまうこともあるので注意しましょう。

浴室のドアを開けておく

お風呂上がりにバスタブのお湯を抜かずに浴室のドアを開けておくと、湯気で部屋の湿度をアップできます。

戸建では浴室が独立している場合が多いので、マンションやアパートにおすすめの方法ですね。

 

注意したいのは浴室や脱衣所の湿度が高くなりやすく、カビや結露の原因になりやすい点です。

ある程度部屋の湿度が上がったら、浴室や脱衣所は換気扇をつけて湿気を飛ばしましょう

温度管理も重要!乾燥を防ぐかしこい暖房器具の使い方

冬は部屋の湿度とともに温度管理も重要です。

 

同じ湿度であっても気温が低いと空気1立方メートルあたりに含まれる『絶対湿度』が低くなるため、温度にも気を配りましょう。

湿度は50〜60%、室温は20〜25℃が目安です。

 

各部屋に温湿度計を設置しておくとよいですね。

かしこい暖房器具の使い方

冬に湿度が低い理由は大気中に含まれる水分が少ないことや、季節風の関係が挙げられますが、暖房器具の利用も乾燥に拍車をかけています。

 

とくにエアコンは部屋の水分を屋外に排出し乾燥を促すため、使用の際には加湿するように心がけましょう。

電気ストーブやオイルヒーターも部屋を乾燥させやすいため、湿度をチェックし、必要に応じて加湿することが大切です。

 

しかし石油ストーブやファンヒーターなどは、それらの暖房器具と逆に部屋の湿度を上げる効果が期待できます。

石油ストーブの上にやかんや鍋を置いておくと、湯気でさらに加湿効果もアップするのでおすすめです。

まとめ

冬の乾燥は風邪やインフルエンザといった感染症を拡散させる大きな原因です。

もし喉が痛い、鼻水が止まらないといった症状がある場合には、耳鼻咽喉科に相談するとよいでしょう。

加湿器やマスクなどを使って上手に乾燥を防ぎ、冬を乗り切りたいですね。

こちらの記事もおすすめ!