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女性のいびきの原因は?慢性的ないびきには思わぬ病気が隠れていることも!

女性のいびきの原因は?慢性的ないびきには思わぬ病気が隠れていることも!

女性のいびきの原因について知りたいですか?

今回は女性のいびきの原因や、いびきに関連する女性特有の病気について詳しく解説していきます。

いびきに悩んでいるけれども恥ずかしくて相談できないという女性も、この記事を読めば解決策を見つけることができますよ。

ぜひ最後まで読んで、女性のいびきに対する理解を深め、必要に応じて医療機関の受診を検討してください。

女性に多い、いびきの原因

そもそもいびきをかくのは、のどから気管支までの上気道が何らかの理由で圧迫され、狭くなるのが原因です。

狭くなった上気道に空気が通ろうとすると、空気抵抗が大きくなります。すると通った空気が粘膜を振動させ、音が生じるというメカニズムです。

男性の場合、上気道が圧迫される原因としては、肥満によって首回りの脂肪が上気道を狭めているケースがよくみられます。

しかし、女性は肥満よりも、他の要因がいびきの原因となりやすいようです。

では、女性の場合、いったいどのような要因がいびきを引き起こしやすいのでしょうか? 詳しくみていきましょう。

女性ホルモンの影響

女性は更年期や閉経後、いびきをかきやすい傾向にあります。

それは女性ホルモンの減少が原因です。

女性ホルモンには「上気道開大筋」と呼ばれる、上気道を強く拡げる作用があります。

しかし、女性ホルモンの分泌が減っていく更年期以降はこの作用が弱まって上気道が狭くなり、以前よりもいびきをかきやすくなるのです。

痩せている・小顔などの骨格的な特徴

痩せている・小顔などの骨格的な要因で気道が狭く、いびきをかきやすい女性も多くみられます。

とくに下顎が小さい・顎が後ろに引っ込んでいるといった骨格的な特徴を持つ方はいびきをかきやすい傾向に。

もちろん女性に限らず男性も同じで、とくに東アジアの人に多くみられる特徴です。

男性の肥満はいびきの原因となりやすいと前述しましたが、女性の肥満は問題ないのでしょうか?

一般的に女性の肥満はいびきの原因になりにくいといわれています。

それは女性の肥満は比較的下半身に脂肪がつきやすいため。男性の肥満は上半身に脂肪がつきやすい傾向にあります。

そのため男性はのどの周囲にも脂肪が多くつきやすく、気道を圧迫していびきを引き起こしやすくなります。

一方、上半身よりも下半身に脂肪がつきやすい女性は、肥満がいびきの原因となるケースは少ないようです。

ストレスや疲れ

ストレスや疲れがいびきの原因となる場合もあります。

仕事に家事に育児にと忙しい女性はストレスや疲れがたまりやすいですよね。

いびきが疲れのサインだと認識している方も多いのではないでしょうか。

ストレスや疲れは睡眠中の身体の筋肉がゆるみやすくし、気道を狭めてしまい、いびきを誘発しやすくなります。

アルコールの摂取

夕食のときや寝る前にお酒を飲み、アルコールを摂取するといびきをかきやすくなります。

近年では習慣的な飲酒習慣が女性も増加傾向にあり、毎日お酒を飲んでから寝る方も多いですよね。

アルコールもストレスや疲れと同じように筋肉をゆるませ、上気道がさらにふさがれて空気が通りにくくなり、いびきを引き起こします。

あなたのいびきは大丈夫?慢性的ないびきに注意

いびきの中でもあまり問題がないのは、疲れたときやアルコールを摂取したときのみにかく散発的ないびきです。

しかし、睡眠中はいつもいびきをかくなど、慢性的ないびきや大きないびきには注意が必要

睡眠不足を招きやすく、日中に強い眠気を感じたり、作業効率が低下したりするだけでなく、何らかの病気やそのリスクが潜んでいる可能性があります。

いびきが関連している病気

それでは、いびきに隠れている可能性のある病気についてみていきましょう。

睡眠時無呼吸症候群

寝ている間に呼吸が止まる病気で、いびきは睡眠時無呼吸症候群の前兆ともいえる症状です。

睡眠中に10秒以上の無呼吸状態が一晩に30回以上、もしくは1時間に5回以上あるようなら「睡眠時無呼吸症候群」が疑われます。

無呼吸や大いびきだけでなく、夜中に何度も目が覚めたり、ひどい寝汗をかいたりと睡眠の質が落ちるのも特徴です。

また、起きているときに強い眠気や倦怠感、疲労感などを覚える場合もあります。

日中の作業効率が落ちるだけでなく、場合によっては命にかかわるケースもあるため、できるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

高血圧

いびきはさまざまな生活習慣病との関連も指摘されていますが、とくに高血圧との関係が深いといわれています。

大きないびきをかくと血液中の酸素が不足し、より多くの血液を送り出そうと心臓がはたらき、心拍数が増加し血圧上昇の原因になります。

さらに血液中の酸素濃度が低下すると、血管の収縮が起こり、血圧の上昇を招きかねません。

血圧の上昇や血管の収縮を繰り返すと狭心症や心筋梗塞、脳卒中、さらには糖尿病も引き起こしやすくなってしまいます。

鼻中隔湾曲症

鼻の中を左右に仕切っている「鼻中隔」。この鼻中隔が強く曲がっている「鼻中隔湾曲症」もいびきの原因となる場合があります。

鼻中隔湾曲症は軟骨と骨の成長スピードが合わず、軟骨が湾曲するのが原因。また、鼻に打撲や骨折などの外傷を負って鼻中隔湾曲症が引き起こされるケースもあります。

いびきの他にも鼻づまりや嗅覚障害などの症状がみられる場合もあり、治療には手術が必要です。

副鼻腔炎

副鼻腔と呼ばれる、顔の骨の中にある空洞の中に膿がたまる副鼻腔炎。蓄膿症とも呼ばれます。

副鼻腔炎では、鼻づまりを起こしたり鼻腔の粘膜が腫れたりするのが原因で、いびきをかきやすくなります。

また、睡眠時に口呼吸になって舌根(舌の奥の方)がのどの奥へ落ち込みやすく、気道をふさいでいびきだけでなく、睡眠時無呼吸症候群を引き起こすケースもあります。

治療は症状に応じてさまざま。薬物治療や、鼻の中のポリープ・粘膜を切除する外科的治療をおこなうのが一般的です。

アデノイド肥大

アデノイドと呼ばれる、鼻の突き当たり部分にある器官が肥大すると気道が狭くなり、いびきをかきやすくなります。

もともと子どもはアデノイドが大きく、成長するにつれて小さくなっていきますが、何らかの原因で肥大したり、遺伝的な理由で大きなままだったりするケースがあります。

子ども特有の病気のため、子どもがいびきをかいている場合はアデノイド肥大が疑われるかもしれません。

アデノイド肥大はいびきのほかにも副鼻腔炎や中耳炎、睡眠時無呼吸症候群といった病気を引き起こすケースもあり、注意が必要です。

いびきに悩んだら耳鼻咽喉科へ

いびきを抑えるには横向きで寝る・アルコールを控えるなどが効果的ですが、それでも治らない場合は耳鼻咽喉科を受診するのがおすすめです。

慢性的ないびきは睡眠障害や呼吸障害のおそれがあり、適切な治療を受けることが改善への第一歩です。

「いびき外来」や「睡眠外来」といった、いびきや睡眠時無呼吸症候群を専門に扱っている病院もあり、必要に応じて受診するといいでしょう。

まとめ

女性はいびきに悩んでいても恥ずかしいと感じやすく、なかなか周囲に相談できないケースが少なくありません。

また、「いびきくらい大丈夫だろう」と、受診を渋る方も多いようです。

しかし、慢性的ないびきには何らかの病気が隠れているおそれがあり、放っておくと危険な場合もあります。

まとめ
  • 女性は更年期以降、女性ホルモンの減少でいびきをかきやすくなる
  • 特徴的な骨格、疲れやストレス、アルコールの摂取もいびきの原因となる
  • いびきに関連する病気は多い

最近はいびきを記録や測定するスマホアプリなどもあり、気になる方は活用してみるといいですね。

いびきが大きい、睡眠時に呼吸が止まっているなどの症状があれば、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診するのをおすすめします。

ABOUT ME
【執筆・監修】医療法人あだち耳鼻咽喉科 院長 安達一雄
【執筆・監修】医療法人あだち耳鼻咽喉科 院長 安達一雄
日本耳鼻咽喉科学会 / 専門医・指導医 身体障害者福祉法第15条指定医
補聴器認定医 / 補聴器適合判定医 / 九州大学耳鼻咽喉科 特任助教
国際医療福祉大学非常勤講師
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